あの時を心に刻む (121)
遠いふるさと (5)
区域再編に先立ち、第一次復興計画に記した「今後5年は帰らない」という宣言には、線量の差で分断されそうな町を一つに保とうという意図があった。ただ、5年という期間は長い。帰還を望んでも、人の手が入らない家や町並みは荒れていく。震災から3年半が経つころ、帰還困難区域内の自宅に一時立ち入りした町民は腰まで伸びた庭の草をかきわけ、縁側から土足で自宅に上がり込んだ。畳から草が伸びていた。
「放射線に色が着いていたらいいのに。家が真っ赤だったら諦められるかもしれないのにな」
【あの時を心に刻む】
日本中が恐怖に震えた福島第一原発事故
もう二度とあんな事が起こらないように
祈りを込めて
毎週火曜日に掲載します。
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