原発輸出「恥ずかしい」 被爆地に怒りの声
毎日新聞11.12 日印原子力協定
日本は唯一の戦争被爆国で東京電力福島第1原発事故も経験しているだけに、広島や長崎の被爆地から怒りの声が上がり、関係者から「日本は恥ずかしい国だ」などと厳しい指摘が相次いだ。
福島第1原発事故で被災し、福島県浪江町から兵庫県三木市に避難した菅野みずえさん(64)は「まだ避難者がいる自国の足元を直視せず、他国に輸出というのは、事故から何も学ぼうとしない姿勢で情けない。言葉にならない」と話した。
アジア各国の反原発団体と交流している市民団体「ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン」の佐藤大介事務局長は「福島第1原発事故後、国内で新しい原発を建設できる状況ではなくなったから他国へ輸出するというのは非倫理的だ。事故を起こし、被爆国の日本がNPTに反することをして、恥ずかしい国だ」と批判した。
インドの反核団体「核廃絶と平和のための連合」のクマール・スンダラムさん(36)らは7日、国会内で開かれた外務省との折衝で「協定はインドの核の力を増強し、その正当化を許す結果になる。パキスタンも日本の対応を注視しており、核紛争の引き金にもなりかねない」と締結中止を訴えていた。
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