愛媛・伊方原発 運転差し止め 高裁初

毎日新聞12.14、沸く被爆地 「世界に胸張れる」
「二度と放射線による被害を受けたくない」。被爆地・広島からの切なる訴えに司法が応えた。
運転差し止め訴訟の副団長、伊藤正雄さん(76)=広島市佐伯区=は「夢のようだ」と顔をほころばせた。1945年8月6日の米軍による原爆投下時は4歳で、爆心地から約3・5キロの広島市内の自宅前で被爆した。自身は無事だったが、兄と姉を亡くした。核兵器は許せないとの思いを抱く一方、原発は「核の平和利用だから」と認めてきた。しかし、多くの人が避難を余儀なくされた2011年の東京電力福島第1原発の事故を契機に「事故が起きれば、平穏な暮らしは一瞬で奪われる」と考えるようになり、原告に加わった。
2年前にNGO「ピースボート」が企画する世界一周の船旅に参加。インドで被爆証言した際、中学生から「日本は原爆や福島原発事故を体験しながら、なぜ原発を持っているのか」と問われ、返答に困った。今回の決定を受け「日本の裁判所でも差し止める判断が出たと胸を張って言いたい」と語った。
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