あの時を心に刻む (75)
8月31日、一時は2,500人余に及んだと思われる避難の人々を受け入れた「ビッグパレットふくしま避難所」の閉所式が行われた。自らも大きな被害を抱えながら5カ月半に及ぶ間、避難者を守り続けた大規模避難所。富岡町・川内村の役場の避難所でもあったことから、その運営は富岡町・川内村合同災害対策本部が担ったものの、この間対策本部と一体となって必要な環境を調整し支え続けた12人のビッグパレットふくしまの職員にとって、想像したこともなかったあまりにも大きな取り組みだった。
男性職員は交代で24時間態勢で勤務した。毎日笑顔で対応しながらも、受け入れを決断した傷ついた施設がいつ崩落するやも知れず内心ドキドキしながらの毎日だった館長も、この日やっと安堵の胸を撫で下ろすことができた。何よりも、この中で1人の避難犠牲者も出さずに役割を全うできた。職員らも身体をこわすことなく頑張ってくれた。「ビッグパレットの奇跡…」の思いと共に、大きな感謝の念で満たされていった。
富岡町 「東日本大震災・原子力災害」 の記憶と記録 2011.3.11-2014.3.3 より転載
【あの時を心に刻む】
日本中が恐怖に震えた福島第一原発事故
もう二度とあんな事が起こらないように
祈りを込めて
毎週火曜日に掲載します。
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