「やっとこ」復活 相馬の青ノリ漁
震災から7年、大きな一歩
震災前はノリ棚約二万四千基が並ぶ東日本有数の産地だった。それが大震災の津波で大きな被害を受けた。漁協職員だった岡村祐一さん(62)は「ノリ棚も舟も押し流され、粉々になった」と振り返る。漁師も二人亡くなった。多くが避難所や仮設住宅での生活を余儀なくされた。
青ノリの放射性セシウム濃度は多くても47ベクレル/kg(2012年2月)で、国の基準値(100ベクレル/kg)を常に下回っていた。それでも出荷に時間がかかったのは「風評被害対策に、完全な安心安全を求めたかった」(山下博行さん(64))。
昨年から検出限界値(同5.5~9.3ベクレル)を超えたことがなく、昨年十一月の県内漁協の組合長会議で再開を決定。まずは最盛期の十分の一の約二千六百基のノリ棚で漁を再スタートした。
【参考】原発事故前の食品は概ね0.1ベクレル/kg未満。国の基準値とは大きな開きがある。
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