保養キャンプ スタディツアー【報告】 その8
4月21日〜23日、保養キャンプに向けて、〈福島被災地スタディツァー〉が実施されました。参加したDさんの記録です。
2日目(22日・日) 浜通り南下(双葉郡葛尾村→希望の牧場→双葉郡浪江町→双葉郡双葉町→双葉郡富岡町→いわき市)(湯本温泉「古滝屋」泊)
双葉郡広野町を経由していわき市(久之浜漁港→四ツ倉海岸→湯本温泉)へ入る。
広野町には、サッカートレーニング施設としては日本最大規模のJヴィレッジがある。また今春初めての卒業生を出した福島県立ふたば未来学園高等学校(2015年開校)があるが、見学はせず。
いわき市
夏涼しく冬は暖かく過ごしやすいところ。香川県と同じ大きさで、人口は約34万人。
いわき市では、3年前に希望者に除染(費用は無料)をしたが、実施したのは2割だった。線量の高い郡山市や福島市では8割が実施。
四ツ倉海岸
かつての海水浴場のあった海岸に高さ7.2メートルのコンクリートの巨大な壁(防潮堤)がそびえている。車からは、海が見えない。「海が見えなくなるから、かえって危ないと思う。どれくらいの波が来るのか分からないからね」という声もあるという。
湯本温泉「古滝屋」に到着
昨年のキャンプに参加した中学3年生の子どもさんとお母さんに再会。その後、一昨年までお子さんが参加していたお母さんが合流。3人の方から、保養キャンプにかける熱い思いを聞かせていただく。
「古滝屋」(1695年創業)第16代当主里見喜生さんも入って、夜には、一緒に交流会
里見喜生さんは、震災後2011年11月に「生かされた人間としてこの地で自分の役割を果たす」と、ボランティア、仮設住宅サポート、障がいを持つ子どもの親のサポートのため、NPO「ふよう土2100」を設立しました。その名前には、100年後(2100年)を視野に入れた地域づくり、人づくりのため「自分たちが有機ふよう土になる」という思いが込められているそうです。
被災地を「知って、感じて、考える」スタディツァーにも取り組んでいて、今回のツアーも、私たちの取り組んでいる保養キャンプへの「恩返し」だと引き受け、精力的に案内をしていただきました。
「原発事故という人災は、福島だけの問題ではなく日本全体の問題。大切なものは命と暮らし。一人でも多くの人が、福島で起きたことを直視してほしい」と願っているとのことです。
「古滝屋」旅館では、3世代で楽しんでもらうことをモットーにしている。部屋の中にはキッズスペースがあり、遊具や絵本が置かれている。また、この旅館で出会った人たちの思いを大事にしお互いの交流を深めることを大切にしているという。たくさん並べられた本やパンフレットなどの資料からも、そんな思いが強く感じられました。
たかつき保養キャンプは7月28日~8月3日に実施されます。
ゴー!ゴー!ワクワクキャンプは7月24日(火)~8月31日(金)に実施されます。
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