福島の現実、目をそむけるな
東京電力福島第一原発事故で、福島の人たちは47都道府県にちりぢりになった。いまも11万人近くが避難を強いられている。
人のつながりは断たれ、将来を見通せない。地域を支えた学校さえ行き場を失い、募集停止に追い込まれていく。放射性物質の除染は進むが、森林は対象外だ。帰還できても、もとの「里山生活」は戻らない。
被災者の一人は言った。
「原発が大事故を起こせば、こんな生活が待っている。再稼働をする人たちに、その覚悟があるのか」
事故で日本のすべての原発が止まり、私たちが「原発なし」の暮らしを始めて約2年。猛暑の夏でさえ電気は足りている。川内原発の再稼働は、その暮らしに幕を引いた。
写真:全国から手弁当で駆けつけ、再稼働に抗議する人たち(8.7撮影)
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