あの時を心に刻む (51)
やり場のない町民の怒りと 向き合う
24時間体制で対応した。電話を取った職員は 「これはどうなっているんだ?」 「あれはどうなるんだ?」と、あらゆる詰問を受ける。だが、ほとんど何も答えられない。避難開始以来、その原因さえわからないまま避難に追われ、町民に対しても町としての情報を発信することができずにきた。そもそも町として対策を講じられるような事態でもない。一方、テレビは原発事故の状況をどんどん伝え続けている。町でさえ県でさえ、情報はテレビにかじりついて得るしかない中、町が知る前に町民の方が先に、詳しく知っていたりするのだ。言いようのないやりきれなさの中、ひたすら問合せに応じた。
富岡町 「東日本大震災・原子力災害」 の記憶と記録 2011.3.11-2014.3.3 より転載
【あの時を心に刻む】
日本中が恐怖に震えた福島第一原発事故
もう二度とあんな事が起こらないように
祈りを込めて
毎週火曜日に掲載します。
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