あの時を心に刻む (52)

電話は鳴り止まない。かけてくる方にしてみれば、なかなかつながらない。電話回線は7~8本あった が、それがほとんどつながらないような状況が延々と続いた。何度も何度も、何時間もかけて、やっとつながる。電話を取るとみんな怒り心頭、これまでのことやこれからどうなるんだというようなことを1時間とか1時間半とか一気に話し続ける。

終わるとすぐにまた電話が鳴り、同じような対応の繰り返し。ストレスで心を病む職員が続出した。それにしても、そうして電話をかけてくる相手にきちんと伝えられる情報が少ないことがもどかしく、口惜しかった。町として具体的なアク ションを示せない、仮設住宅をつくるといった話も何もできないような 期間が、大分あった。町民にしてみ れば、自分は一体どうなるんだという不安が大きくなるばかり。誰もが最も辛い時期だった。

富岡町 「東日本大震災・原子力災害」 の記憶と記録 2011.3.11-2014.3.3 より転載

【あの時を心に刻む】
日本中が恐怖に震えた福島第一原発事故
もう二度とあんな事が起こらないように
祈りを込めて

毎週火曜日に掲載します。

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≪せいぶらいふあくしょん≫  

2013年11月、若者3人とおやじで始めました。

light(明るい、軽い) で、 たのしく 無理なく、対話を通してface to face(顔の見える関係作り)を進めます。 

この横断プロジェクトは特定の団体に属さない非営利の市民活動です。

福島第一原発事故を教訓に、放射能から身を守り、脱原発を願う人たちとあらゆる思想・信条を超えてつながります.

≪手をつないでください≫ 

このアクションに共感し、No Nukesを願う人誰でも歓迎です。
ひとりひとりが自ら考え行動する。手伝える人は手伝う。
ネットでつながるゆるやかな会です。

このプロジェクトに参加ご希望の方はinfo@save-life-acton.org、または☎080-5325-7128〔平野)まで

≪カンパのお願い≫   (^_^;)

振替口座:ゆうちょ銀行 00980-7-234353 セイブライフアクション

他行から:店名099/当座/0234353

この活動はすべてカンパによって運営されています。(1000円でステッカー約200枚分)

知人・友人に、会合で…ステッカー配布お願いします。
ステッカーを置いてもらえるお店など、ご紹介ください。
皆様からの投稿、メッセージお待ちしています。

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