あの時を心に刻む (103)

津波に襲われ、変わり果てた熊川一帯

想定を超える大津波 (2)

津波の第一波が町に到達したのは午後3時27分ごろ、同36分ごろには第二波に見舞われた。町に立地する東京電力福島第一原子力発電所の推計では波高は13m。それまで「3m」「6m」と予想される津波の高さを更新していた気象庁が、その予想を午後3時半に「10m以上」とした時にはすでに第一波は町沿岸に到達していた。町の防災計画で想定していた波高は5.3m。津波は浸水を免れるはずだった避難所の集会所をのみ込んだ。金曜日の日中で、避難者には高齢者が多かった。職員や地元消防団、区長らの誘 導で、一部水をかぶった人もいたが、集会所にいた十数人は助かった。しかし、浸水域は沿岸部約2㎢にわたり、津波により町民11人、地震の揺れにより1人が犠牲になっていたことがその後、判明する。
この間、災害対策本部は企画調整課を中心に福島第一原発の状況確認に努めていた。同課長の机上にある福島第一原発との直通電話は地震後、不通になっていた。同課が福島第一原発の「緊急停止」と 「火災なし」を確認したのは午後3時35分ごろ、隣の富岡町と楢葉町に立地する福島第二原子力発電所を通じてだった。そのころから災害対策本部には、職員たちから町内各地の被災状況や安否情報がもたらされ始めていた。両原発の停止が確認され、本部は津波・地震対応に一層集中した。


〈福島第一原発、立地町から〉
大熊町震災記録誌より転載

【あの時を心に刻む】
日本中が恐怖に震えた福島第一原発事故
もう二度とあんな事が起こらないように
祈りを込めて

毎週火曜日に掲載します。

【あんふぇす】

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≪せいぶらいふあくしょん≫  

2013年11月、若者3人とおやじで始めました。

light(明るい、軽い) で、 たのしく 無理なく、対話を通してface to face(顔の見える関係作り)を進めます。 

この横断プロジェクトは特定の団体に属さない非営利の市民活動です。

福島第一原発事故を教訓に、放射能から身を守り、脱原発を願う人たちとあらゆる思想・信条を超えてつながります.

≪手をつないでください≫ 

このアクションに共感し、No Nukesを願う人誰でも歓迎です。
ひとりひとりが自ら考え行動する。手伝える人は手伝う。
ネットでつながるゆるやかな会です。

このプロジェクトに参加ご希望の方はinfo@save-life-acton.org、または☎080-5325-7128〔平野)まで

≪カンパのお願い≫   (^_^;)

振替口座:ゆうちょ銀行 00980-7-234353 セイブライフアクション

他行から:店名099/当座/0234353

この活動はすべてカンパによって運営されています。(1000円でステッカー約200枚分)

知人・友人に、会合で…ステッカー配布お願いします。
ステッカーを置いてもらえるお店など、ご紹介ください。
皆様からの投稿、メッセージお待ちしています。

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