20歳 浪江で会えたね
朝日新聞1.07 浪江で震災後初の成人式 大半は町外で暮らす
東日本大震災からまもなく6年10カ月。福島県浪江町で7日、成人式が震災後初めて、町内で開かれた。原発事故に伴う避難指示で全町避難となったが、昨年3月末に一部を除いて解除された。震災時に中学1年だった新成人が故郷で晴れの日を迎え、友との語らいを楽しんだ。
東京電力福島第一原発から8・5キロほどの会場には、対象183人のうち約110人が参加。7年ぶりの再会を喜ぶ姿もあり、会場は笑顔であふれた。仙台市の大学生、松本豊さん(20)は「町で成人式をできるとは思っていなかった。みんなに会えて懐かしい」と話した。
浪江町では、この日を迎えられなかった男女2人を含め、181人が津波の犠牲になり、その後の原発事故で全町民約2万1千人が避難を強いられた。避難指示は昨年3月末、一部を除いて解除されたが、町内に戻ったのは昨秋時点で440人。新成人の大半は町外で暮らす。
代表してあいさつした埼玉県在住の大学生、山本幸輝さん(19)は「私たちは以前にもまして強いきずなを感じる。町の明るいニュースを聞くことが心の支えになる」と語った。
新成人の中には、町に帰還し、町職員として成人式の準備をした木村郁也さん(20)の姿も。保護者らから「町の希望だ」と声をかけられ、「今はお年寄りが多いですが、若者が戻ってきてくれるとうれしいです」と話した。
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