核燃料の取り出し開始 3年先送り
<福島第1原発>強い放射線、作業阻む 廃炉現場を公開 河北新報 10.04
東京電力と経済産業省資源エネルギー庁は3日、福島第1原発の廃炉作業現場を報道陣に公開した。廃炉に向けた中長期ロードマップ(工程表)の改定で、1、2号機のプールに残る使用済み核燃料の取り出し開始を3年先送りした理由について、同庁の木野正登廃炉・汚染水対策官は「作業の障害になる強い放射線への慎重な対応が必要になったため」と説明した。
1号機は、原子炉格納容器の上部を覆うコンクリート製のふたが水素爆発の影響でずれていることが判明。隙間から内部の強い放射線が出ているとみられるが、ふたを本来の位置に容易に戻せないため、放射線量の低減策を慎重に検討すべきだと判断したという。
2号機も、原子炉建屋上部を解体する際に、放射性物質の飛散防止が必要になった。その上、作業場所が限られる敷地内で、大型クレーンを使って近くの排気筒の撤去作業を同時並行で行うのは困難だとしている。
2018年度半ばの取り出し開始を目指している3号機では、7月に始まった原子炉建屋上部を覆うドーム状の屋根カバーの設置作業が順調に進んでいた。
政府と東電は先月26日、工程表を約2年ぶりに改定し、1、2号機プールの燃料取り出し開始時期を20年度から「23年度めど」にした。
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