放射性セシウム基準値超、野生タラノメ 道の駅で販売

山菜や野草、筍、川魚や猪、鹿など野生のものは田畑の野菜や家畜に比べ格段に汚染がきつい。
農家が自宅一帯で採れた野生のタラノメを出荷し、物産館は栽培品と思い込んで販売。店員は「栽培品と野生の物は区別が難しい。売ってしまったのはまずかったが、店も農家も悪意はなく、今後はきちんと確認したい」と話している。
政府は野生の農畜産物などを販売する際、事前に検査するように求めているが、この農家は検査していなかった。今回は厚労省の抜き打ち検査でたまたまみつかったもの、
群馬県吉岡町の道の駅「よしおか温泉」にある「物産館かざぐるま」で今月販売された野生のタラノメが、厚生労働省の抜き打ち検査で一般食品の基準の二倍に相当する一キロ当たり二〇〇ベクレルの放射性セシウムが検出され、百二十二パックを自主回収していることが二十日、分かった。
これを受けて県も別の野生のタラノメを検査して基準を超えたため、同日、吉岡町内の野生のタラノメに出荷自粛要請を発令した。東京電力福島第一原発事故から七年を経過しても、影響が長引く実態が浮き彫りとなった。
今月九日に販売された野生のタラノメから十一日にセシウムを検出。自主回収対象は三~十日の販売分。
県は十七日に同町内で採取した野生のタラノメを検査した結果、三検体から一キロ当たり一一〇~二〇〇ベクレルのセシウムが検出された。
野生のタラノメは高崎市の倉渕町でも二〇一三年四月から出荷自粛要請が続いているが、栽培品には安全性に問題はない。
県林業振興課は「自主回収中の野生のタラノメは大量に食べなければ、健康に影響はない。これからの行楽シーズンに、県内で野生のタラノメを食べる際は十分に注意してほしい」と呼び掛けている。
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