あの時を心に刻む (83)
ところで子どもたちの保護者は、 学校に通わせることができる状況なのだろうか。義務教育とはいえ、この避難で普通の生活を奪われた親たちは家計の基盤も奪われているはず。いわば路頭に迷っている状況だ……。 就学困難な家庭のための支援制度として「就学援助」がある。これを町の全ての子どもたちに適用するしかないのではないか。そのための費用を試算してみると、約1億2,000万円。出来ない額ではない。学校で授業を受けられることで子どもたちは安心して生活できる。親たちにしても同じはずだ。 緊急事態という中での町長判断の一つとして実施することを決めた。「学用品費、給食費、修学旅行費等、その学校でかかる経費についてはすべ て富岡町が負担します。どこに居ても心配しないで、子どもたちを学校に通わせてください」と、学校・教職員を通じて保護者たちに伝えられた。また、 ビッグパレット避難所(写真)にはランドセルや学用品といった支援物資も寄せられていた。
富岡町 「東日本大震災・原子力災害」 の記憶と記録 2011.3.11-2014.3.3 より転載
【あの時を心に刻む】
日本中が恐怖に震えた福島第一原発事故
もう二度とあんな事が起こらないように
祈りを込めて
毎週火曜日に掲載します。
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