「福島のいま」 写真展
東京新聞6.29 飛田晋秀写真展 土浦市民ギャラリートーク・2018.7.3
東京電力福島第一原発事故で住民が避難した福島県の街の風景を追い続けている写真家飛田晋秀(ひだしんしゅう)さん(71)の作品展
放置されたままの土のうなど約百点を展示する。「原発事故が起きると街はこうなってしまう。風化させてはいけない」との思いを飛田さんは写真を通じて伝える。展示する作品は、二〇一二~一七年に富岡、双葉、大熊、浪江、南相馬、飯舘の六市町村で撮影した。
昨秋訪れた浪江町では、国の除染目標(毎時〇・二三マイクロシーベルト)を大きく上回る毎時五一マイクロシーベルトの放射線量を記録した地点があった。除染廃棄物を詰めた黒い大型土のうから木が生えていた。避難指示が解除された富岡町の区域も訪ねたが、「人の姿はほとんど見ない。地震で傷んだ家が、誰も住まないまま倒壊寸前になっている」と復興の遠さを実感したという。
福島県三春町の城下町に育った飛田さんは、鍛冶や和菓子などの職人を被写体にしてきた。原発事故後、避難所でボランティアをして一時帰宅する住民に同行し、立ち入り制限区域などの撮影を始め、事故後の風景の撮影をライフワークにしようと決意。国内外で被災地の姿を紹介している。
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