あの時を心に刻む (102)
上:熊川の沿岸部に迫り来る津波。水平線のように見えるのは津波の壁
下:東京電力福島第一原発を襲う津波(東京電力ホールディングス提供)
想定を超える大津波 (1)
平成23年3月11日午後2時46分、東日本大震災が発生した。震央の南西約180㎞に位置する福島県大熊町でも地面が波打ち、割れ、液状化によりマンホールが飛び出した。町役場庁舎2階では、防災を担当する生活環境課の男性職員が、テレビを押さえつつ、同課に設置されている震度計の数値を大声で読み上げた。「6強!」。揺れが収まるとすぐ、支えていたテレビが伝えた警報を読み上げた。「大津波警報出ました!」
同課職員4人は避難を呼びかけるため、広報車2台に分乗し、浸水が懸念された熊川地区に急行。「大津波警報が…発表されました…」防災無線からはゆったりとしたトーンのジェイアラートの自動放送が流れている。その合間を縫うように、庁舎に残った同課職員が海岸や河口に近づかないよう、また熊川地区住民は指定避難所の集会所に避難するよう呼びかけた。午後3時、町は役場2階ロビーに町長を本部長とする災害対策本部を設置。建設課職員は道路や建物の被害状況確認のため、広報を担当する企画調整課職員も記録のために庁舎を飛び出した。
〈福島第一原発、立地町から〉 大熊町震災記録誌より転載
【あの時を心に刻む】
日本中が恐怖に震えた福島第一原発事故
もう二度とあんな事が起こらないように
祈りを込めて
毎週火曜日に掲載します。
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