チェルノブイリより (34)

チェルノブイリ事故の放射線被ばくで予想される病気/健康被害
研究(要約)
10) UNSCEAR(放射線の影響に関する国連科学委員会)のデータをもとに計算すると、チェルノブイリ地域で12,000人から83,000人の子どもが奇形を持って生まれ、全世界では30,000人から207,500人の子どもが遺伝子の障害を受けると予想されている。第一世代ではみられる障害者数は、予想されるすべての障害者数のわずか10%にすぎないことも銘記しておかなければならない。
11) チェルノブイリ事故の余波はヨ-ロッパで死産や奇形が増えただけでなく、男女比の割合にまで影響を及ぼした;1986年以降明らかに女児の出産が減少したのである。クリスチ-ナ・フォイクトとハ-ゲン・シェルブの論文によれば、1986年以降、チェルノブイリの影響でヨ-ロッパでの子どもの出産数は、予想より80万人も少なかった。シェルブは、この論文ではすべての国をカバ-することができなかったが、これも入れるとチェルノブイリ事故後、失われた子どもの総数はおよそ100万人に達するであろうと推定した。出産数の減少は、地上核実験後にも観察された。
ドイツ放射線防護協会 核戦争防止国際医師会議ドイツ支部 「チェルノブイリの健康被害」
翻訳:原発の危険から子どもを守る北陸医師の会
エクゼクティブサマリ-(概要)より (9)
【チェルノブイリより】毎週木曜日に掲載します
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